寝つきが悪いのはなぜ?眠れない夜のNG行動と今夜できる5つの対策
「疲れているはずなのに、布団に入ると目が冴えてしまう」
「眠ろうとすればするほど、眠れなくなる」
そんな夜を過ごしていませんか?
布団に入ってから眠りにつくまでに30分以上かかる状態が続くことを「入眠困難」といいます。眠れない悩みの中でも特に多く、大人の5人に1人が何らかの睡眠の悩みを抱えているといわれています。
この記事では、寝つきが悪くなる仕組みと、眠れない夜にやりがちなNG行動、そして今夜から試せる5つの対策を紹介します。
なぜ「眠ろうとするほど」眠れなくなるのか
寝つきの悪さを理解するカギは、自律神経にあります。
自律神経には、体を活動モードにする「交感神経」と、休息モードにする「副交感神経」の2つがあります。
スムーズに眠りにつくには、夜にかけて副交感神経が優位になっていく必要があります。
ところが、次のような状態では交感神経が働き続けてしまいます。
- 仕事や人間関係の悩みを考え続けている
- 寝る直前までスマホやパソコンを見ている
- 「早く眠らなきゃ」と焦っている
特にやっかいなのが3つ目です。
「眠らなければ」という焦りそのものがストレスとなり、脳を覚醒させてしまう。
つまり、眠ろうと頑張るほど、体は眠りから遠ざかるのです。
この悪循環を断ち切るには、「眠ろうと頑張る」のではなく、体が自然に眠くなる条件を整えることが大切になります。
眠れない夜にやりがちな3つのNG行動
眠れない夜にやりがちな3つのNG行動を紹介します。
NG① 布団の中でスマホを見る
眠れないと、つい手が伸びてしまうのがスマホ。
しかし、スマホの画面が発する明るい光は、眠りを促すホルモン「メラトニン」の分泌を抑えてしまいます。
さらに、SNSや動画は脳を刺激して覚醒を強めるため、寝つきの悪さを確実に悪化させます。
NG② 「眠れないまま」布団の中で粘る
意外に思われるかもしれませんが、眠れないのに布団に居続けるのは逆効果です。
眠れない時間が長くなるほど、脳が「布団=眠れない場所」と学習してしまい、布団に入るだけで目が冴えるようになってしまいます。
NG③ 寝酒で眠ろうとする
アルコールを飲むと一時的に眠くなりますが、これは自然な眠りとは別物です。
アルコールが分解される過程で眠りが浅くなり、夜中や早朝に目が覚めやすくなります。
また、続けるうちに同じ量では眠れなくなり、飲酒量が増えていく危険もあります。
今夜からできる5つの対策
今夜からできる5つの対策を紹介します。
対策1:寝る90分前にぬるめのお風呂に入る
人の体は、体の内部の温度(深部体温)が下がるタイミングで眠気が強くなります。
この仕組みを利用したのが入浴です。
就寝の約90分前に、38〜40℃のぬるめのお湯に10〜15分ほど浸かると、一時的に上がった深部体温がちょうど寝る頃に下がり始め、自然な眠気が訪れます。
熱いお湯は交感神経を刺激してしまうため、「ぬるめ」がポイントです。
対策2:寝る1時間前からスマホを手放す
理想は寝る1〜2時間前ですが、難しければ「布団の中では見ない」だけでも効果があります。
おすすめは、スマホの充電場所を寝室の外(または布団から手が届かない場所)にすること。
意志の力に頼らず、物理的に距離を取るのが続けるコツです。
代わりの過ごし方としては、紙の本を読む、ストレッチをする、音楽を小さな音量で聴くなど、脳への刺激が少ないものが向いています。
対策3:15分眠れなかったら、一度布団を出る
布団に入って15〜20分たっても眠れないときは、思い切って一度布団から出ましょう。
照明を落とした部屋で、退屈な本を読んだり、ゆっくり呼吸をしたりして過ごし、眠気が戻ってきてから布団に入り直します。
遠回りに見えますが、「布団=眠る場所」という条件づけを守ることが、長期的には寝つきの改善につながります。
このとき時計やスマホで時間を確認しないこともポイントです。
対策4:夕方以降のカフェインを控える
カフェインの覚醒作用は、摂取から4〜8時間ほど続くといわれています。
夕方に飲んだコーヒー1杯が、夜の寝つきに影響していることは珍しくありません。
コーヒーだけでなく、緑茶・紅茶・エナジードリンク・コーラにもカフェインは含まれています。
まずは15時以降はカフェインを含む飲み物を避けることから始めてみてください。
対策5:朝、太陽の光を浴びる
「夜の寝つき」は、実は「朝」から始まっています。
朝に太陽の光を浴びると体内時計がリセットされ、その約14〜16時間後に眠気を促すメラトニンが分泌され始めます。
つまり、朝7時に光を浴びれば、夜9時〜11時頃に自然な眠気が訪れる計算です。
起きたらまずカーテンを開ける、通勤時に一駅歩く、ベランダで朝のコーヒー(カフェインは朝ならOK)を飲むなど、午前中に15〜30分ほど光を浴びる習慣をつくってみましょう。
曇りの日でも、屋外の光には十分な効果があります。
眠れない夜のための「呼吸法」
布団の中で頭が冴えてしまったときに使える、簡単なリラックス法をひとつ紹介します。
4-7-8呼吸法と呼ばれる方法です。
- 鼻から4秒かけて息を吸う
- 7秒間、息を止める
- 口から8秒かけて、ゆっくり息を吐き切る
これを3〜4セット繰り返します。
ゆっくり長く息を吐くことで副交感神経が優位になり、体が休息モードに切り替わりやすくなります。
7秒止めるのが苦しい場合は、「吸う4秒・吐く8秒」だけでもかまいません。
ポイントは「これで眠れるはず」と期待しすぎないこと。眠るための手段ではなく、「体をゆるめる時間」として気楽に行うのがコツです。
こんなときは専門家への相談も検討を
セルフケアを続けても改善しない場合や、次のような状態が続く場合は、医療機関(睡眠外来・心療内科・内科など)への相談をおすすめします。
- 寝つきの悪さが1ヶ月以上続き、日中の生活に支障が出ている
- 気分の落ち込みや不安が強い日が続いている
- 脚がむずむずして眠れない
- 家族から、いびきや睡眠中の呼吸の停止を指摘された
睡眠の悩みの背景に、治療が必要な病気が隠れていることもあります。
「病院に行くほどではない」と我慢し続けるより、早めに相談するほうが結果的に近道になることも多いです。
まとめ:眠りは「頑張る」ものではなく「整える」もの
最後に、この記事のポイントをまとめます。
- 眠ろうと頑張るほど脳は覚醒する。「眠れる条件を整える」ことに切り替える
- 布団でのスマホ・眠れないまま粘る・寝酒はNG
- 寝る90分前の入浴、寝る1時間前のスマホ断ち、朝の太陽光が効果的
- 15分眠れなければ一度布団を出る
- 眠れない夜は4-7-8呼吸法で体をゆるめる
5つの対策をすべて完璧にやる必要はありません。
いちばん取り入れやすそうなものを1つだけ、今夜から試してみてください。眠りは一晩では変わりませんが、小さな習慣の積み重ねが、少しずつ「眠れる体」を作っていきます。

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